そう、それを端的に説明するならフィリピンで男に襲われてEDになっただけということ

そう言えば僕、1年前に初めて出来た彼女に振られちゃって傷心旅行で行った先のフィリピンで普通のマッサージ店に入ったらバキバキの男にチ○コをしゃぶられてしまいその後半年間は勃たなくなっちゃって。

え？何言ってるかわからない？

もう1年前の話になりますけど、『初めて出来た彼女に振られて』、『傷心旅行でフィリピンに行って』、『普通のマッサージ店に入ったら』、『バキバキの男に僕のチ○コをしゃぶられ』、『半年間EDになった』って話でして。

え？滝沢カレンじゃないです、ﾛｰﾗﾀﾞﾖ~~ｳﾌﾌﾌﾌ~~

まあ色々あってフィリピン、セブ島に行ったんですけど、1人でセブ島旅行ってね、ホントにやることすぐ無くなるんですよ。インスタで調べてみたらね、「絶対こいつらヤリモクだろうがクソがッッ」みたいな奴らが水着でシュノーケリングしてるんですけど、僕なんて1人で仏教寺院巡りですからね。聖人認定早う。

んで余りに暇だったんで、セブ島に語学留学していた市川くんってフレンズに電話して暇つぶしの方法聞いたんですよ。これは嘘なんですけど、市川くんってのは彼女を東京、札幌、フィリピンにそれぞれ作ってるハイパーヤリチンボーイでして、モテるだけあってそっち系のセンスがなかなかキてる人なんです。

「暇すぎて死ぬから観光のオススメ教えて」っつったら、地球の歩き方を渡してマッサージ店に行くことを勧めてくれました。

めっっちゃでっかい広場の横にあるマッサージ店でした。ちょっと小道入ったり、看板小さかったり、「お？」ってのはあったんですけど、まああったわけで。

でね、問題なのはですよ。これね、どっからどう見てもフツーーーーのマッサージ店なんです。疑いを持つことすらない普通さ。

この時の事を話すと、「単に風俗店行って男出てきただけだろ」って言うやついますけど、いやそれも十分頭おかしいですけど、そんなわけじゃないです。

マジで、ただの、マッサージ店。

んで、普通に入ってって60分300ペソ(600円)の奴をお願いしたら、すぐに部屋に案内されたんですよ。その部屋がね、まあ真っ暗で。スマホで照らさないとわからん。

「マジかよ…」とか思ってたら、バキバキの兄ちゃんがやってきて開口一番言うわけですよ。

「Naked」って。

「は？」っつって。嫌じゃん。絶対嫌じゃん。でもなんかジェスチャーで脱げって言ってるんすよ。なんだったら脱がせてくるんすよ。

だってその兄ちゃん、タイとかによくいるニューハーフとかじゃないんですよ。なんだったら普通にジェイソンステイサムですよ。見た目はランボーみたいだけど、多分ジェイソンステイサムとサシで殴り合いできる実力あるんですよ。

ジェイソンステイサムに脱がされて、僕、フィリピンで、パンイチ。昨日見た寺院でのお坊さんと同じ格好。

んでね、布団に横たわってるんですよ、僕。パンイチで。なんかフツーにマッサージ受けてるんですよ。パンイチで。

最初の方はね、結構イイ感じで、まあイイんじゃない？流石市川！ヤリチン男！とか思ってたんですけど、途中からスゲーー違和感覚えて。

あれ、チ○コ、触ってね？っつって。

え？いや、まっさかーﾊﾊｯ、おいおいおい〜え？って。なんかこう、ソフトにフレキシブルに僕のチ○コに当たっちゃブルしてくるんです。

イヤーそんなことありえないっチャブルン〜ナ！っつって思ってたら、仰向けにされて。

仰向けになった瞬間に、パンツ脱がされました。

スポンｯｯｯ‼︎‼︎っつって。

真っ暗な部屋のどっかにぶん投げられて。

アーーーーーーーーッッッ！！！！！っつって。

「俺のパンツ！！！！」って言ってるんですけど、パンツどころか僕、全裸なんですよ。フィリピンで。一糸すら纏ってない。生まれたまんまの姿。

パンツぶん投げた兄ちゃんがですね、僕の下半身で囁いてるんですよ、「OK?」っつって。

事後承諾じゃん…？お前さ、それパンツ脱がせる前にさ、言えよマジでぇ……。俺のパンツどこにやったんだよ…。

恐ろしいのがですね、パンツどころか服の位置も暗くてわからないことなんですよ。つまりですね、逃げられないということなんですね。俺知ってるよ、エロ同人誌でよく見る。

しかもね、衝撃でフリーズしてたらね、お兄ちゃんったら僕のチ○コ既に咥えてるんですよ。いつから咥えてないと思った？的な。鏡花水月発動してましたからね、あれ。始解でした。

それにですね、海外の悪癖ですよ、「無言は肯定システム」。それに僕のジャパニーズソウル「NOと言えない日本人」が加わったらどうなるか？

⭐︎３０分以上しゃぶられました⭐︎

いやね、みんなね、断れよとかね、言うじゃないですか。言いますよね？言ったな？

無理だよ殺すぞ。

俺だって頑張って言ったんですよ、そのサービスいらねーから！って。英語で。フツーにマッサージしたら終わりでいーから！って。

兄ちゃんね、ウンウン頷いてるんですよ。

でね、直後にね、ディープキッスしてきたんですよ。ディープキッス。

ブチャって。

ンーーーーｯｯｯ！！！！！！っつって。

ギャーーーーーーーー！！！！っつって。

さては話通じてねぇなテメェ！って。

OKとNaked以外に語彙ねぇなって。

あと何食わぬ顔で舌入れるの辞めようか？

しかもね、その兄ちゃんね、めっっっっっっちゃ髭生えてるんですよ。髭がオフィシャリズムしてて。その状態でキスとかされたらどうなると思います？

痛いんです。

それとね、何が嫌かってね、おれ、大学入ってからキスしたことないんですよ。いや別に物心ついてから他人としたことはないんですけど、見栄を貼ったんですけど、これファーストキッスなんですよ。

ファーストキッスってつまりですね、ファーストキッスってことなんですよ。

ベロチューとかファーストどころか異文化。ましてやお前、フ○ラなんて言うまでもないじゃないですか。俺は童貞なんだよ…女ですら体験したことないんだよ…マジで…。初めて…なんだよ…？

男は女よりフ○ラがうまいとかいうけどさ、そもそも僕は比較対象がいねぇのよ。

しかもさ、お前のクチさ、今俺のチ○コ舐めてたじゃん？それさ、俺自分のチ○コ舐めてんのと同じじゃね？

これはディープキスですか？

はい、セルフフ○ラチオです。

んでね、俺がキス嫌がるじゃないですか、当たり前ですけど。そしたら兄ちゃん、乳首舐めてくるんすよ。俺のチ○コ弄りながら。

もうね、地獄ですよ。フィリピン来てさ、フ○ラ童貞、ディープキッス童貞、乳首舐め童貞、セルフフ○ラ童貞の四冠達成ですよ。役満。童貞界のアーモンドアイ。なんでフィリピンで捨ててんのって話。

ちょっと涙出てきたなぁ…とか思いながらかれこれ20分くらいずっとなすがままにされてて。マジでずっとNASUGAMAMAですよ。萎えると怒るから頑張って勃たせてるんすよ。

いい加減コイツ自分の趣味でやってんだろ…とか思い始めてたころ、なんか急にゴソゴソし始めて。お？終わりか？解放か？とか思ってホッとしてたんですよ。そしたら

ボロンｯｯｯっつって。

まさかのね、兄ちゃんもチ○コ出してきて。

でもなんも驚けないんですよ、心死んでるから。もう色々やられすぎて無感情なんですよ。全身余すところなく汚れちゃってて。

んでね、コイツ自分でシゴくのかな…とか思ってたら、俺の左の手掴んできて。え？って思った瞬間、ソイツのチ○コと俺の左手をドッキング⭐︎

ウワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ！！！！！！！！！！！！って。

オイ！テメェマジでふざけァァァァァァァァァァ！！！イヤァァァァァァァァァ脈打ってるゥゥゥゥゥゥ！！！！って。ソフトタッチ♡とかじゃないです。普通にソイツのナニをグリップしました。ダイレクトに感覚がきてるんですよ、俺の左手。

死んだはずの心が一瞬で蘇ってきて。心停止！AED持ってきたよ！！！バスン！！！みたいな勢いで復活して。もともと生きてましたけど？みたいなテンションで。Timpo  Automated External Defibrillator、略してTAED。

まさかね、これ以上汚れることがあるのかって。人生の汚点の限界突破が止まるところを知らない。Plus Ultraしてきてる。

しかも早く出せって急かすんですよ。無理だから！っつって。ただでさえ勃ってるのが奇跡みたいな現状でさ、早よ出せって無茶言うなよって話ですよ。あとそういう台詞は女の子に言って欲しかった。

もうね、必死ですよ、何されるかわかんないし。「これは女の子、これは女の子」っつって、これまでに培った童貞の妄想力を駆使して兄ちゃんを女の子だと思い込みました。髭が刺さりまくって死ぬほどいってぇけど。可愛い女の子にされてるって妄想。

でね、頑張って達したんですよ。達成感とか無くて、ただただ虚無で。ｼﾃ…ｺﾛｼﾃ…みたいなテンションだったんですけど、兄ちゃんめっちゃハッスルして、(俺の左手使って)自分のシゴいてるんですよ。めっちゃ握りしめてくんの。めっちゃディープキスしてんの。

もうね、結論から言うならね、出しました、兄ちゃん。俺のお腹に、精液。ビュルって。

は？っつって。

何俺に出してんのっつって。

なんで、出しちゃった笑、みたいな顔してんのって。

虚無感に囚われて兄ちゃん見たら、めっっっっっっちゃ満足そうな顔して外に出てって。俺のことガン無視なんですよ。スルー。

流石にブチ切れて、受付みたいなとこいってマッサージ代タダにしてもらおうかと思ったら外で待ってた兄ちゃんが手を差し伸べてきて。

握手でもすんのかこの野郎って思って拳握ったら、兄ちゃんがめっちゃ笑顔で「500ペソ」って言ってきて。

「500ペソ(1000円)」

は？マッサージ代300ペソなんだが？

お前のオナニーになぜ500ペソ払うのか？

え、いや、そんな目で見んなよ…ちょ、わ、わかった！払う！払うから！さわんな！俺の財布に手を伸ばすな！わかったからよ…………

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5分後、ナメクジは明るい空の下、ショッピングモールの入り口の階段に座り涙を流していた。800ペソ失った財布、苦み走った口、ぬめつく腹、違和感満載の股間、喪失した貞操、全てがナメクジを苛んでいく。

だがそれは序章に過ぎない。

帰国したナメクジを待ち受けていたのは、オナニーをしようとするたびにフラッシュバックする多種多様なトラウマ。トラウマが蘇るたびにムスコは元気を失い、旺盛だった性欲は見る影もなく消失してしまう。

1番辛かったのは、お気に入りのマッサージ系AVがガチで受け付けなくなった事。ヌくヌかないではなくて「生理的に受け付けない」

そんなこんなで半年間に渡るナメクジの、EDと戦う物語がここから始まったのである。

Coming Soon.......